子どもたちの文章表現指導を誰にでも出来る一般化理論の構築・えのさんの綴り方日記

作品2.梅雨の季節の詩

作品2.梅雨の季節の詩

六月の指導題目
梅雨の季節になったんだなあと感じた場面を、
じっくり観察して、それを詩に書いてみよう。

雨にあたるあじさい

ぼくはこの前、雨の日にあじさいをみた。
そのとき、あじさいのはの上に、
雨のつぶがいっぱいあった。
あじさいの花の色は、青色だった。
そばで、十分くらいみていた。
においをかいでみたら、
ふうせんのにおいがした。
雨がふっていてあめつぶが、
雨のつぶがはのところにおちると、
はねかえって雨のつぶがおちる。
雨がふっているときのあじさいは、きれいだな。

雨      

となりの部屋の窓から、
外を見た。
「ザッーーーー」
と降っていた。
スズメが、下を通っていった。
寒そうだった。
校庭は、かわいている所はなかった。
手をのばしても、
屋根があって届かない。
あー今日は、外で遊べない。
空が、怒っているように暗かった。
けれど、植物は育つ。
早くやんでくれないかな。
木に雨が当たると、ゆれていた。
下を見たら、池に雨が降ってゆれていた。
糸のように細くなってやんでいく。

洗たく物がかわかない 

「洗たく物が、かわかない。」
と母がもんくを言った。
毎日、毎日
雨やくもりで、
ベトベトした日が続いている。
Tシャツやズボンも、
なんだか、ぐったりしている。
早くいい天気になって、
気持ちいい洗たく物になってほしい。

梅雨の雨の音  

ふつうの雨の音は、ザーザザーという音。
なのに梅雨の雨の音は、
ふつうの音とは、ちょっとちがう。
それは、サーサーサーという
あんまりうるさくない音。
私は、雨は、あんまり好きじゃないけど、
梅雨の雨の音は好き。
サーサーサー。
サーサルル。
でも梅雨の雨が強くなったら、
いつもと同じ雨の音。
私は、弱い方のあめが好き。 

雨たいりょう  

「二度目に行ってきな。」
榎本先生がいった。
階段を下りて外ばきにはきかえて、
カサを持って行った。
カサからの音は、
「ボツボツ。」
水たまりの音は、
「ピチャンピチャン。」
木の音は、
「ポッツンポッツン。」
真ん中にいくほど弱くなる。
おもしろい音がいっぱいだなぁ。

雨        

サーサー。
雨の音。
雲は黒くなっている。
パチパチ。
水が地面にあたって、
音がする。
雨がふると、
木の葉がたれさがったように見える。
校庭がこい緑色に変わった。
水たまりに雨がふると、
しずくがはねているように見える。

よわい雨   

まどから耳を出してみた。
「ザーポザー。」
小さい音で小さい小さい雨のつぶ。
とおくから見るときりのよう。
「ザーポザー。」
池のような水たまり。
雲はくらい色。
「ザーポザー。」
よわい雨だった。

ポタンポツン     

「ポタンポツン。」
と、どこからか音がする。
なにかなぁ。
音の方に行くと、
うわあ!あじさいだ!。
あじさいが、ポタンポツンと、
雨を受けていた。
青色のあじさいが、
雨にぬれて輝いていた。

いろんな雨の音

「バンバンバン。」
雨がかさに当たって、音が出た。
「ピチャン。」
水たまりをふんだら、かさとはちがう音が出た。
深い水たまりが、
バスケットのコートの前にけっこうあった。
それをふんだら、
「バチャン。」
と同じ水たまりなのに、ちがう音がした。
雨の音は、
「ザザザー。」とか「スースー。」
と聞こえた。

 ここに書かれた梅雨の詩は、一年間、力を入れて書いてきた「詩のノート」が取材ノートになっている。一番感動した場面を、きちんと切り取り、そこの部分を、表現するようにしむけた。音のとらえ方も、様々に表現されている。雨がザーザーとか、雨がポツポツとか、決まった書き方でないところがいい。作文と詩のちがいも、少しずつわかってきたようだ。季節感をとらえてくると言うことは、具体的に対象に働きかけることだ。梅雨といったので、雨が多かったけど、紫陽花などの梅雨の植物をとらえてきた子もいた。季節は、毎日変化している。もうじき雷が落ちると、夏がやって来る。夏になると、また新しい季節を迎える。

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