第12回 国分一太郎「教育」と「文学」実践研究会・ご案内
第12回 国分一太郎「教育」と「文学」実践研究会・ご案内
日頃から、本会にご支援、ご協力をいただきありがとうございます。今年も7月21日、22日に、国分一太郎のふるさと東根で第14回国分一太郎「教育」と「文学」研究会を開きました。今回は『画文集 昭和の記憶』にまとめられた「綴方」や「想画」が、どのような背景の中で生まれて来たのか、当時の長瀞小学校での公開研究会の資料や国分一太郎の発行した文集「もんぺの弟」などから学びました。そして、現代にどう生かすか話し合われ、意義のある研究会になりました。
さて、教科書では「作文」という文字がきえて、形式的な文章を書かせる学習が示されています。そういう制約の中で、子どものための綴方・作文教育をどう展開するかが大きな問題になっています。作文教育をどのように展開したらよいか、皆さんで考えましょう。
1.日 時 2018年11月18日(日)9:00~16:20
2.場 所 巣鴨地域文化創造館(下記、地図参照)
3.日 程 9:00~9:15 開会行事 16:00~16:20 *閉会行事
「児童詩の指導」実践試案9:15~10:35
教科書教材を生かした4年生の児童詩の指導
鈴木 由紀さん(東京・豊島作文の会)
2年生の作文指導 10:45~12:05
生活の中から題材をえらんで、したことのじゅんに思い出して書こう
梶谷 陽子さん(横須賀・逗子作文の会)
昼食
6年生の作文指導13:00~14:20
随筆を書こう ~くらしの感想文~
下山 智之さん(岡山作文の会)
〈講演〉14:30~16:00
子どもと親に届け続けてきた学級通信・一まい文集
木俣 敏さん(画家・画家・日本作文の会元常任委員)
4.参加費 1,000円(資料代として・会員は無料)会員の年会費2,000円
・昼食時間を利用して、DVD「想画と綴方」を上映します。
・研究会終了後、懇親会を予定しています。懇親会にご出席の方は、事前に電話等で、連絡下さると、大変助かります。遠来の方で、宿泊される方は、各自でお取り下さい。
《報告者・講演者より》
「児童詩の指導」実践試案
鈴木 由紀さん
(東京・豊島作文の会)
東京都の小学校教員として学級担任を35年間勤め、現在非常勤教員の立場で働いています。限られた時間の中での授業担当なので、教科書・指導要領・児童の実態のズレがこれまで以上に気になってきました。
現場では、日記を書かせる教師は減り、「生活綴り方」という言葉を知る若者もほとんどいませんが、今だからこそ、生活綴り方の精神や方法が学校教育のカンフル剤になりえるのではないかと感じています。
そこで、作文教育に関心がない人でも、興味をもって近づいてもらえるように、教科書と指導要領を念入りに研究し、指導案を立ててみました。その内の一本を発表します。
2年生の作文指導
梶谷 陽子さん
(横須賀・逗子作文の会)
2年生の単元『じゅんじょよく 書こう』からの取り組みです。 生活科で杏ジャム・梅ジュースを作り、共通の体験をして作文を書き、読み合いました。その後、個別の体験の作文へ。どう生かされたのか、どう生かすのかと課題がたくさんです。そして、共通の題材と個別の題材の2つ作品からは、子どもの学びや思考が見られました。
低学年の作文指導として何が大切なのか、指導事項はどのように身につけさせていくのか、これからの取り組みについて考えらせられた実践報告です。
6年生の作文指導
下山 智之さん
(岡山作文の会)
「随筆」というと、子どもたちは何かむずかしい文章をイメージするようです。
くらしのなかで、いつも思っていること、なんとなく気になっていること、「もうちょっとこうなったらいいのになあ」と感じていることなどは、子どもたちもあるはず。子どもたちの思いと、それに関する「ある日あるときのできごと」を書いてみました。
本を読んで感じたことを書く文章を「読書感想文」というように、随筆は、「ある日あるとき」のくらしのできごとで感じたことを書く文章、すなわち「くらしの感想文」。6年生の随筆のとりくみを紹介します。
子どもと親に届け続けてきた学級通信・一枚文集
木俣 敏さん
(画家・日本作文の会元常任委員)
《主催》豊島作文の会・綴方理論研究・国分一太郎「教育」と「文学」研究会
《連絡先》 国分一太郎「教育」と「文学」研究会事務局
〒332-0023 埼玉県川口市飯塚1-12-53 榎本 豊
℡・FAX 048-256-1559 携帯 090-4920-7113
■国分一太郎「教育」と「文学」研究会・紀要 発売中
頒価 600円
「教育」と「文学」の研究 第7号(最新号)
もくじ
研究論文
・国分一太郎の「教えてくれる綴方」
―調べる綴方から北方性教育運動への理論展開―
安部 貴洋… 1
・魂の教育者・詩人「近藤益雄を読む」(5~7)
永山 絹枝…右1
(五)リアリズムとヒューマニズムの道へ(田平尋常高等小時代)…右1
(六)「地域の文化を高めるために“貧困との闘い”」(田助尋常高等小時代)…右6
(七)決戦体制下の混迷と葛藤の中で「人間・益雄」を支えた短歌会
(平戸高等女学校時代)…右11
・「読書感想文マニュアル論争」《その一》
―『読書感想文』、「読書体験記」の位相―
荒木 美智雄…右17
会員からの便りから 中谷 義人…右24
【往復書簡】「君たちはどう生きるか」 那須 備述…右25
実践の記録
・忘れられない子どものあのことば(詩・文)・お話 田中 安子…右28
史料紹介
・「生活綴り方教育に対する文部省の弾圧」
国分一太郎学芸大学特別講義「生活綴方と昭和国語教育史」6-2田中 定幸…9
・「想画」と「綴方」の相互照射 錦 啓…21
編集後記…右39
国分一太郎「教育」と「文学」研究会事務局
〒332-0023 埼玉県川口市飯塚1-12-53 榎本 豊方
℡・FAX 048-256-1559
榎本 豊(携帯) 090-4920―7113
「巣鴨地域文化創造館」への行き方
(1)JR山手線「大塚駅」(北口)下車
北口を出てすぐ右側の都電荒川線「大塚駅前」から、三ノ輪駅行きに乗車。巣鴨新田、庚申塚と2駅乗り、庚申塚で下車。下車して、右へ、踏切を渡ってください。「巣鴨地蔵通り商店街」の看板が見えますので、そのまま4分ほど歩いていくと、右手に「巣鴨地域文化創造館」が出てきます。
(2)JP山手線「巣鴨駅」(中央口)下車
中央口を出て右側の交番をすぎていくと、斜め左前方に、「巣鴨地蔵通り商店街」という看板と、赤いアーケードが見えてきますので、そこを目指して進んでください。あとは、商店街を見物しながら歩いていくと、左手に「巣鴨地域文化創造館」が出てきます。こちらのコースは、巣鴨駅から約15分ですが、下町らしい、いい雰囲気で、お勧めです。
□今回の会場は、中心になって運営している「豊島作文の会」の名前で、会場をお借りしています。受付で聞く場合には「豊島作文の会主催」の研究会とおたずねください。
(榎本)