作品5. メガネを買ってもらった出来事
作品5. メガネを買ってもらった出来事
9月の指導題目
友だちの作品を元に、何(題材)を、どう生き生きと記述するかを学びあう。
メガネを作ってもらった 4年 女子
「メガネ作ってもらいにいくかぁ。小村井のとこにするか、十三軒通りにする?」
と、6月15日、家でテレビを見ている時に母が言いました。私は、
「何でいくの?歩き?自転車?電車?」
と聞くと、
「十三軒通りなら歩き、小村井なら自転車。」
と母は、言いました。何でメガネを作ってもらいに行くのかと言うと、私は二年生のころから視力がどんどん落ち、ついに三年生のおわりには、右0・三左0・二までになってしまったのです。眼医者の先生に、
「そろそろメガネ作った方がいいですねえ。」
と言われて、私は作ることにしました。しょほうせんをもらい、先生に、
「ふつうのメガネ屋さんで作ってもらってください。」
と言われました。それで行くことになったのです。
行くしたくをして、自転車でいける、小村井のメガネ屋さんに行くことにしました。家を出て、私と、母と、妹は、エレベーターに乗って、一階に行きました。自転車置き場に行って、自転車を出しました。出すとすぐに、
「東あづま公園の方に行くからね。」
と、母と、後ろのかごに乗っていた妹が言いました。さささっとこいで、十分くらいでメガネ屋さんに着きました。中にはお客さんはいなくて、シーンとしているようでした。中からお兄さんが出てきて、
「はい、どなたがメガネをお作りになられるんですか?お姉さん?妹さん?」
と言いました。母は、
「あ、お姉ちゃんの方です。」
と言いました。お兄さんは、
「じゃあジュニアの方見てみますか。こちらです。」
と言って、ジュニアのコーナーへあんないしてくれました。そのコーナーには、ジュニア用のメガネが、六個くらいならべてありました。私は、
(すごーい。こんなにあるんだあ。)
と、思ってみていると、お兄さんが、
「これとかどうですか?」
といって、私に二個、メガネをわたしました。かけてみると、お兄さんは、
「あぁ、もう大人用でいいかもなぁ。」
と言って、大人用の所に行って、大人用のメガネを五個ほど持ってきました。一つ一つかけてみて、一番気に入ったのは、青のフレームのメガネでした。でも、お兄さんに、
「でも、青だとやっぱり夏って言うイメージがあるから、ピンクにしたらいいんじゃな いですか?」 と、言われました。
(やっぱり夏っぽいかぁ。)
と思い、ピンクの方にしました。そのメガネは、ピンクのベネトンのフレームで、一番かけている感じがしませんでした。それに決定して、お兄さんが、おくのイスと、カウンターテーブルの所まで案内してくれました。そこでは、しょほうせんをお兄さんにわたして、レンズを決め、ねだんがいくらかを見て、母は、何か書るいを書いていました。その書るいをお兄さんにわたして、カードで一万三千八百円を母が、払いました。私は、
(小学生だからほじょ金が出るけど、メガネって高いなぁ。)
と思って見ていました。りょうしゅう書をもらって、お兄さんは、
「三時ごろには作り終わるんで、取りにきてください。」
と言っていました。
その後、妹のクラスの子のお母さんと、母で校庭開放の当番をやっていたので、行って遊んで、午後三時十五分ごろ、取りに行きました。
中に入って見て、おくの方に行くと、お兄さんが、メガネを持っていました。
(すごーい。)
と、思いました。
「メガネがよごれた場合、ママレモンとかの中性洗ざいをちょっとタオルなどにたらして、水かぬるま湯でふき取ってください。」 と、言っていました。メガネを受け取り、自転車でかえりました。その後、学校に持っていってかけてみると、黒板が、ずーっと前より見えたので、
(よかった~。)
と、思いました。
この作品をこう分析する
この作品をよみあい、次のことを押さえる。
書きぶり
☆いつどこで誰と何をしたかが書けているか。
☆そのとき自分や相手が話したことは、「・・・。」を使って、書けているか。
☆そのときの場面の周りの人や物の動きなどの様子が書けているか。
☆読み手がわかるように、時には説明が書けているか。
☆そのとき、自分の心の中に残ったことが、(・・・。)を使って書けているか。
☆認識の諸器官である視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚などの五感を生き生きと働かせて、物 の大きさ、形、声の大きさ、臭い、味などが書けているか。
☆この出来事が起こるきっかけが、最初に書けているか(場面の切り取り)。
☆読みたくなる題名になって、工夫されているか(主題意識があるか)。
☆出来事の順に、ていねいに思い出して、過ぎ去った過去形の書き方で書けているか。
生活のしぶり
☆そのときに意欲的、積極的に、ものやことにかかわっている。
☆そのときに、心や体が生き生きと働いているかどうか。つまり、認識の諸器官である視 覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚などの五感を生き生きと働いているかどうか。
文章に即した、書きぶりについて
①メガネを作ってもらいに行く、きっかけから書いている。
②会話から書き出している。その後のことも、会話でやりとりがわかる。
③メガネを作ってもらいに行くきっかけが、説明して書けている。
④自転車を使って、出かけたことが書けている。
⑤どのくらいの時間をかけて、メガネやさんについたかが書けている。
⑥お店の中に入ったときの様子が、わかるようにして書けている。
⑦お店に入ってからの、店の人とのやりとりが、会話を使って書けている。
⑧メガネが並んでいるときの数が、きちんと書けている。
⑨ならんだメガネを見て、驚いたときの心の中に残ったことを(・・・。)を使って書い ている。
⑩メガネの種類を勧められているときの、様子が、会話をよく使って書けている。
⑪メガネの種類や色などを、きちんと思い出して書いている。
⑫メガネの値段がきちんと書けている。
⑬メガネができあがる時刻が、きちんと書けている。
⑭メガネができあがるまでの間のことは、短めに説明をしながら書いている。
⑮メガネの手入れの仕方についてのやりとりを、会話を使って書いている。
⑯学校に行ってから、メガネをかけてみたときのことを書いて、まとめている。
文章に即しての、生活のしぶりについて
①母親の提案について、すぐに反応して、メガネ屋に行くことにしている意欲性。
②メガネを作った方が良いという先生のさそいに従っている。
③店の中に入ったときの、様子をよく思い出している。
④店の人の会話をよく覚えている。
⑤店の中の様子をよく覚えている。
⑥お金を払うときの金額のことや、その時のことをよく思い出している。
⑦メガネの手入れの仕方をよく聞いている。
⑧最後のメガネを学校に持っていって、確かめている。