子どもたちの文章表現指導を誰にでも出来る一般化理論の構築・えのさんの綴り方日記

3月13日(月)卒業後初めてのクラス会

3月13日(月)卒業後初めてのクラス会

 墨田区立立花小学校で5・6年担任した子どもたちが、卒業して初めてクラス会を開いてくれた。ちょうど、私の娘と同じ年なので、何度か娘を連れて行った思い出がある。2ヶ月以上前に、遠藤昭城さんから連絡が入り、3月中の都合のいい日を打診されていた。当日は、1・2年の時の担任であった宮崎ふみ江さんも参加して下さった。みんなりっぱに成長していた。卒業以来初めて会う子どもたちもいた。女性軍が、2名の参加で、少しさびしかった。あと5人くらいは、参加の予定であったのだが、当日までに予定が立たず不参加という子もいたようだ。全員の顔がそろったところで、近況報告になった。せっかくなので、小学校時代の思い出もついでに話してもらうように頼んだ。こちらが力を入れた作文や新聞の切り抜きのことは、すぐに話題になった。剣玉やベイゴマのことも話題になった。中学高校に行っても、書くことには抵抗を感じずできたと言うことを、異口同音に話してくれた。結婚している子、バツイチの子、独身の子、人生様々であった。その中で、教師になった子どもが2名いて嬉しかった。1人は、都立高校の英語教師になっている田中ひかりさん、もう一人は来年から区立の中学校の国語の教師になる面(ほおつき)さん。これから、交流ができると、ありがたい。その中で、バツイチのS君のことが気になった。色々話を聞いてみると、そこに日本社会の差別の構造が浮かび上がってきた。彼は、シングルマザーのフィリピンの母親に育てられた。私が担任したときにも、一生懸命子どもを育てていることが伝わってきた。日本語がうまくしゃべれないところもあるので、教えてほしいと頼まれ、放課後のあいている日に1対1で教えた記憶がある。その彼が卒業文集に書いた文章は、今読んでもジーンとくる。母親が、一生懸命日本語を教えている姿が伝わってくるからである。その彼が、「ぼくが嬉しかったことが1つあるんです。それは、何か文章を書いたときにとってもほめられたことです。そのことが1つの自信になって、勉強も好きになっていったんです。」と嬉しいことを話してくれた。「バツイチになり、今は彼女はいないの?」と聞いてみると、嬉しそうな顔をして、「最近素敵な人と巡り会いました。」と言って、ツーショットの写真も見せてくれた。「今日このクラス会に参加したいと言ったのですが、やめさせたんです。」「そんなら、今から連絡して、連れて来たら。」と仕向けると、すぐに連絡を取り、30分くらいして、会場に現れた。年上の彼女であったが、大変落ち着いていて、一目見ただけでこの人はなかなかの人だと直感した。帰りがけに、靴箱のかぎを私から受け取ると、黙ってあけてくれて、出してくれた。宮崎先生も同じようにしていただいた。何だか心温まる仕草に、S君は素敵な人に出会えたなと心密かに思った。帰りがけに彼女と握手して、帰ってきた。

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