子どもたちの文章表現指導を誰にでも出来る一般化理論の構築・えのさんの綴り方日記

10月1日(木)随筆「はづき」を読んで

10月1日(木)随筆「はづき」を読んで

 会員でもないのに、いつも「はづき」を送っていただき恐縮しております。今回は、読んでいて、どうしても、感想を書かないといけない気持ちになりました。

「戦後70年に想う」という特集記事

 それぞれの生きた証がわかる文章ばかりで、心揺さぶられて読みました。ほとんどの方が、戦争経験者ばかりですから、書いてあるないように説得力があります。私が、1945年10月生まれですから、ちょうど戦後70年を生きてきたことになります。

「読書亡羊」大館正子さんの文章

 私より、5,6才下ですが、時代時代にあった出来事を感じたままに書かれていますが、するどくえぐっておられます。お父様の戦争体験の話が、ものの見方を確かなものにしている気がします。最後に私の好きな、茨木のり子さんの詩で締めくくっているのもうれしいです。

「戦後70年と俊太郎の詩」せきねくおんさんの文章

 胸に突き刺さります。このような体験をされた人達が、何百万人といました。9才の少年の作者とお母様の戦後は、語り尽くせないほど大変だったことが想像できます。私の戦後と似ていいるからです。当時クラスの友だちの中には、父親のいない子が、何人かいました。戦争の犠牲者がほとんどだったのでしょう。谷川修太郎さんの詩と、うまく共鳴しています。

「見たくない写真」長谷川民栄さんの文章

学童疎開の体験は、心まで貧しくなって生きてきた少女時代だからこそ、思い出したくないのでしょう。

「守るべき時」土橋啓子さんの文章

 お母様の同級生だった人の生き方が、やはりさびしいです。この子どもたちには、父のシベリアからの遺書の意味が伝わってなかったのでしょう。その母一人で生きてきた姿を、しっかり見て生きてこなかったのでしょうか。最後の締めくくりの文章は、全く同感です。「トシさんの日記」に書かれた叔母トシさんの戦争体験の事実も重たいです。トシさんは、この七月に亡くなった私の母親と同い年です。この時代に生きてきた人は、皆さんすさまじい体験をされて生きてきたのでしょう。

「近づく足音」関可奈子さんの文章

 中に出てくる宝田明さんの戦争体験の話{「私の『戦後70年談話』」(岩波書店)}です。NHKの「ゆうどき列島」のテレビを見ていたときです。ちょうど衆議院選挙期間中の時です。宝田さんがご自分の戦争体験を話し、戦争をしない立候補者を選びたいですと言いかけたら、NHK司会者がその言葉を遮るようにして、話をやめさせたのです。この件は、のちに宝田さんが、色々なところで、書かれています。なぜ、戦争を憎むことを話させないのでしょうか。、NHKの変質を目の前で見て、あっけにとられたことを思い出します。

「民主主義の自覚」関根道豊さんの文章

 今回だけでなく、毎回楽しみしています。それは、ご自分の生きた今までを、正直にありのままにいつも書かれているからです。小学生時代のご苦労は、「生活保護」という言葉で、すべてを想像できます。あの頃、私の少年時代には、「新聞配り」をする友だちが結構いました。みんな貧しかったけれども、自分だけでないので、ひもじい思いはしなかったのです。「鉄工所」は、もしかしたら、私の少年時代に過ごした与野駅の近くにあった「新潟鉄工所」でしょうか。いつも赤旗が立って、ストライキをしている場面に遭遇したものです。壮絶な生き様に、私などより、はるかにご苦労されながら、今を生きていらっしゃる姿に感銘しています。

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