子どもたちの文章表現指導を誰にでも出来る一般化理論の構築・えのさんの綴り方日記

8月15日(木) 大阪「子どもの詩の会」へ

8月15日(木) 大阪「子どもの詩の会」へ

「こどもの詩の会」の橋下正勝様
 第68回作文教育研究全国大会に参加していただきありがとうございました。また、たくさんの資料を送ってくださり、ありがとうございます。行政の力を借りながら、このような会が続いていることが、素晴らしいです。
 現職を離れてから、10年近くたちますが、「作文」や「詩」の単元が教科書から消えて、子どもたちが文章を自分で書く力が弱くなっていることに、危機感を感じております。子どもたちが、日常の生活のなかで、心に残ったことを表現することが、どんなに大切なことなのか、「日記」指導を大事にしてきた人なら、誰でもわかることです。
 私は、現職の時には、散文7割、詩3割という割合で、子どもたちに向き合わせてきました。「詩」の方は、分析するのが難しいです。特に「日本の児童詩」(国分一太郎著・百合出版)を聖書のようにして子どもたちに、感動を書かせる方法を大事にしてきました。ことに、詩心を育てるには、優れた詩をたくさん鑑賞させてきました。あるときは、それらの詩を、「詩のノート」を作り写させてきました。出来たら、それを暗記させて、詩のもつリズムなども覚えさせました。それをくりかえすうちに、無駄な言葉が、自然にわかるようになってきました。送られてきた「詩集」を読むと、無駄な言葉がなく、かなり推敲を重ねた作品がたくさんある気がしました。国分先生が生前、関西の方の子どもたちの方が優れた詩が多いとよく話されておりました。それは、日常の会話が「詩」的なおしゃべりで、普通にものごとを捉えているからではないかと言っておりました。東京の子どもたちに詩を書かせると、すぐ構えてしまい、なかなかスムーズには行きませんでした。そういうことを考えながら、改めて詩を読み直すと、並んだ言葉の語尾が私的なリズムに合うのですね。
「おかあさんのこわさをしっていくんやな」「カメラの方が向いてくれへんし」「しょうがない、チャンネルかえたるわ」「ごめん」ゆってしゅーんってすんねん」このような表現が至る所に出ています。それらの言葉が、自然とリズムを作っています。東京の子どもたちには、表現できない書き方だと感じました。
 さて、私たちの作文の会は、片桐さんも所属している「豊島作文の会」は、今年で、50年目を迎えます。どこのサークルも、現職が入ってこないので、困っております。月1回の例会も、10人前後が必ず集まりますが、「年金の会」と言っています。現職は、2名だけです。やはり、教科書から、「作文」が消えたことが原因でしょう。もう1つの会は、国分先生の自宅で行っていた「綴方理論研究会」を、今でも続けており、年に2回山形と東京で、全国大会を開いております。今年も国分さんの故郷山形の東根市で、15回目の研究会をもつことが出来ました。「紀要」8号も発行できました。どうぞお読みいただければありがたいです。
 今は、ホームページ「えのさんの綴方日記」を時々更新しております。現職中は、平和教育に力を入れて、子どもたちに文章を書かせてきました。「私の平和教育」参照してください。詩の方は、「詩の指導」というページを作りました。ご覧いただければ、ありがたいです。
 まだ、暑さは続きます。どうぞお体お大事にお過ごしください。2019年8月15日 敗戦記念日の日に 榎 本  豊

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